カタカムナ48音の一音一音が放つ音霊(言霊)を読み解く「思念読み」を行なうと、カタカムナ人たちがどのような意識で生きていたかがおのずと浮かび上がってきます。
吉野さんにいくつかの例を挙げて解説いただきながら、カタカムナ人の宇宙観を垣間見てみましょう。
そこには、アセンション真っただ中の現代人が求められているシフトの大ヒントがあります。
●トキは未来から過去へと流れる
多くの現代人は、時は過去から未来へと流れ
る、と思っていますね。思念(音・言霊)で読むと、
昨日…キ:エネルギーが、ノ:時間をかけて、ウ:生まれ出るもの
今日…キ:エネルギーが、ヨ:新しく、ウ:生まれ出るものとなります。
昨日は「時間がかかって生まれ出るもの」、今日は「新しくいま生まれるもの」。そう、今日のほうが先に来るのです。今日という日が始まらなければ、昨日も生まれません。
明日…ア:感じて、ス:一方方向に進む「いま感じる方向に進む」のが明日です。
未来…ミ:実体の、ラ:場が、イ:伝わるもの
過去…カ:チカラが、コ:転がり入ったもの(力がないもの)
時…ト:統合された、キ:エネルギー
記憶…キ:エネルギーが、オ:奥深くに、ク:引き寄る
これらを総合すると、「未来から流れて来る、何の情報も書き込まれていない未使用の時に、いまという時を刻み、次の瞬間には記憶となって過去へと流れ去っていく」と読み解けます。カタカムナ人は、時は未来からやって来て過去へと流れていくもの、ととらえていたのです。いま見ている世界は過去です。
●本当の自分を取り戻す「ヰ」と「ヱ」
48音の中には、「ヰ」と「ヱ」と「ヲ」という特殊な文字があります。ヲは現代でもかろうじて残っていますが、「ヰ」と「ヱ」は「イ」と「エ」に発音が似ているため、戦後、吸収されてしまいました。
「ヰ」は「存在」、「ヱ」は「届く」ことを表します。つまり、「本当の自分に届く」という意味になるのです。この「ヰ」と「ヱ」の音霊・言霊が振動していたからこそ、カタカムナ人を祖先とする日本人は、霊性の高さを保っていたのです。消えてしまったということは「本当の自分を見失ってしまった」わけですが、逆にいえば、この2字を復活させることで、現代の私たちが真実の自分を取り戻すことになるでしょう。
●善悪はない
思念(音・言霊)で読み解くものは、そのものの“本質”です。本質に善悪はありません。例を挙げましょう。
愛…ア:感じて、イ:伝わるもの
悪…ア:感じて、ク:引き寄るもの
思念にはそれぞれ善いも悪いもなく、受け取り方次第だとわかるでしょう。たとえば、「アク」とは「開く」という意味でもあります。
カタカムナの形霊
言霊・数霊だけでなく、形霊までもが見事に合致している宇宙のスーパーシステム、カタカムナ。ここでは、三種の神器のもとにもなっているウタヒの中心図像のうち、「ヤタノカガミ」と「フトマニ」を見ていきます。ヤタノカガミは吉野さんに、フトマニは、医療にカタカムナを応用されている医師の丸山修寛さんに解説いただきましょう。
ヤタノカガミ
ピラミッドの“ひとつ目”が浮かぶ
80首あるカタカムナウタヒの中心図像のうち、71首を占めているのが「ヤタノカガミ」です。そこ
には8つの文字が隠れていて、左回りに読むと「ヒフミヨイムナヤ」になります。一方、ウタヒそのも
のは、中心から右回りに読んでいきます。右回りは時間が消費する方向、左回りは時間が充電される方向です。これは、生死の象徴でもあります。潜象界と現象界を常に一対のものととらえていたカタカムナ人の宇宙観が見事に現れています。
このヤタノカガミを構造化すると、上の右図のようになります。真ん中に「ひとつ目」がありますね。この部分を「フトマニ」といい、カタカムナの核を表しています。中心図像のフトマニ(P19)は、ピラミッドを上から見た形です。
ピラミッドにひとつ目…といえば、そう、フリーメーソンやイルミナティが使っているマークですね! じつはこれは、カタカムナから派生したものではないかと思っています。日本の神話に登場する「天目一箇神(あめのまひとつのかみ)」が、まさにこのひとつ目のことを表しているではないでしょうか。
フトマニ
剣の切っ先にして、オクタヒドロン
A:フトマニは、一見すると、剣の切っ先を上から見たような形をしています。またそれは、ピラミッドを上から見た形にも見えますね。カタカムナ文字は球の立体なので、このピラミッドは、上下に2つ合わさった正八面体(オクタヒドロン)という神聖幾何学であると考えられます。
B:また、球体に4個の円を描き、それを上から見ると、フトマニと同じ図形に見えます。フトマニの
直線は、じつは円の一部です。このように、カタカムナ文字は「超立体」であると私は考えています。一つひとつの形がエネルギーを放つ形霊なのです。