SPIRITUALITY IN SCIENCE
第3回 地上と天上の世界をつなぐ力
リンゴは木から落ちるのに、なぜ月は空から落ちないの?物理学の父ニュートンはその謎を解き明かし、人々に伝えました。それは毎日瞑想に励み、精神世界を探求した彼だからこそ生まれた発想だったともいわれます。その説とは…?
今回も、スピリチュアルに造詣が深い物理学者の周藤丞治さんが、高次の世界についてやさしく解説してくれます。
文◎周藤丞治さん 構成◎編集部 イラスト◎藤井由美子
地上と天上をつないだニュートン
前回は、超ひもと呼ばれる高次元世界の粒子が、物質世界のすべての粒子を作る様子についてお話ししました。超ひもは、ワンネスを具現化したような存在なのでした。
ただ、この超ひもや高次元世界は、まだ物理学の実験では証明されていません。私たちがいつも感じている力、重力の性質を詳しく研究した結果、浮かび上がってきた仮説なのです。そこで、今回から数回にわたって、重力の不思議についてお話ししたいと思います。
その話を通して、物理学が描く高次元世界にさらに親しんでいただけたら嬉しく思います。さて、物理学の父であるニュートンは、リンゴが木から落ちるのを見て、重力を発見したといわれますが、この有名な話には続きがあります。
ニュートンはさらに、月が空から落ちてこないのを見て、「なぜリンゴと違うのだろう? 」と考えたのです。当時の人々は、地上と天上では世界のしくみが違うと信じていましたから、地上のリンゴと天上の月が違うふるまいをしても、不思議に思いませんでした。
しかし、ニュートンは違いました。リンゴも月も、地球の重力に引っ張られているはずだ、と考えたのです。そして、重力の大事な性質を発見します。重力は球面状に広がって、薄まって弱まっていく。そう考えると、リンゴは落ち、月は落ちてこない理由が説明できてしまいました(図1 )。
ニュートンはこうして、地上と天上の世界をつないでみせたのでした。以降、地球人類は徐々に天上の世界を見なくなり、地上の世界、物質世界に集中していくことになりました。

精神世界は天上にはなかった
人類を物質世界に集中させるきっかけを作ったニュートンですが、自身は毎日瞑想に励んで、精神世界を探求していた人でした。当時、最高の学問とされていた錬金術(安価な金属から金のような高価な金属を作る技術)の研究を進めるために、精神を高潔に保つ必要があると信じていたからです。
おそらくニュートンは、精神世界が天上にはないことを、瞑想を通じて感覚的に知っていたのだろう、と私は思っています。そして、重力の発見を通して、人類の意識を天上から地上へといったん戻してくれたのではないか、と思うのです。
すべては、地球人類が精神世界を正しく見るようになるためのプロセスであると、私は感じています。精神世界は月が浮かぶ天上ではなく、きめ細かい波動しか入り込めない、高次元世界にあるはずなのです。じつは高次元世界には、重力も入り込めると考えられています(図2 )。
その重力の不思議をニュートンの次に解き明かしたのは、アインシュタインでした。次回はぜひ、そのお話をしたいと思います。


物理学者
周藤丞治さん
Profile
すとうじょうじ◎高次元世界の存在たちとの交流や、科学者、哲学者、宗教者、経営者たちとの分野を超えた対話から得られてきた、大宇宙に関する理解や新しい文明構築のヒントを、関
心ある方々に向けて発信するために活動している。著書『いざ高次元世界へ』『9次元からの招待状』(ともに、きれい・ねっと)。
※当連載記事は、2023年8月号に掲載した記事を一部改定し、転載したものになります。